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TW2シルバーレインに登場するキャラ 銀・狼貴と谷繁・碧のキャラブログです

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鉄の芯は朽ちえず(1)

鉄:まったくもって不可解なことに俺だけ動いてるからってSSが書かれた。
 謎だが、…まぁ、俺とか、俺をとりまく世界の流れとか、多少の参考にでもしてくれ。


ちょっと日差しが強い午後。
俺、鉄・徹也は久しぶりに里帰りなんぞしていた。
電車で3時間、バスで20分、そこから山を越えてとーちゃく、と。
なんか都会いってから考えると山越えが混じるっておかしい気がしてきた。常識が変わったのかね。
昔はそれこそ週一ペースで山をかけずりまわってたもんなんだが。
ともあれ、山を越えるのに約4時間、ようやく村が見えてきた。

高い木々によって周囲一帯から隠された村。
それが、俺の生まれた那岐村だ。
と、感慨にふけってたら近くを思いっきりエンジン音が通っていった。
…台無しでやんの。
5年くらい前に時代の波が押し寄せてきて以来、うちの村は名所ってほどではないが、たまに観光客や業者が来る程度の近代化は進んでいた。
そう、5年前。俺と、親友の銀が、生涯初めての───。
「おい、あぶねぇぞぉー!」
物思いにふけりかけていた、俺の後ろでクラクションが鳴り響いた。
30mほどまで接近していたトラックをあわてて横に飛び跳ねて避ける。
「うどわぁっ!」
「気ぃつけやがれーっ!」
お前がだぁぁーー!
叫ぼうとしたときにはとっくにトラックは砂利や泥をはねのけて先へ進んでいた。
「……アンニャロウ」
ぱっ、と懐から一枚のカードを取り出す。
ここは、山道だ。路面状態は大分悪い。このへんまでくるとほとんど道があるだけという状態。
なら、いける。
「俺を誰だと思ってやがる!」
言葉と共に、強く意思を放つ。闘志装填、決戦準備、目下激怒。
止まるところを知らない意思が、カードに向かってはじけていく。

──リミッター解除、イグニッション!

         *****
この村は、いつできたのか。
江戸時代にはあったことは間違いない。
元々、その村は炭鉱だった。
それも、幕府のお膝元にある、直轄領。採れるのは石炭だけでなく金に銀に、鉄鉱石。
まさしく江戸幕府を支えていたと豪語できる質と量をもっていた。
だが、あるとき、この村に危難が訪れる。
崖崩れによって、完全に村が閉じ込められてしまったのだ。四方を山に囲まれていたため、自給自足はできた。
だが、まるで特殊な空間のように成立したこの閉鎖空間はそれから120年の間完全に外交を絶っていた。
その間、二つの知恵と、1つの異端がここに生まれた。
1つは、「鉄心流」という体術。野山をかけめぐり、また生活のために必要な物資をできるだけ身体のみで得るための体術。
1つは、「龍」の信仰。暮らしに必要な水を管理するものにたいして生まれた信仰は、やがて滝をご神体とする奇妙な自然信仰を生み出す。
そして、異端とは、能力者。
那岐村に隔離された村人たちの長である、鉄家と、その親類たちは、常人とは違う能力の素養があった。
その異端ゆえか、外来とされる榊家、谷繁家、紅暮家、槌屋家にもまた素養は通じていた。
だが、鉄衆とよばれる鉄一族ほどの力はない。一部を除いて。
鉄衆は、宗家である鉄家を通じ、その傍流である銀家、短命ながら異能に優れる銅家でなりたっていた。
強力な力を御する鉄家は同時に、村一番の実力者でもある。
村の隔離が解けても、鉄家以外の人間はほとんど外との交流をもたず、金銭は鉄家が仕入れていた。
その鉄家の外での仕事とは、密偵。

鉄家の正体とは、鎌倉時代に端を発する忍者の一家であった。

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