碧:でまぁ、要するに……お前に許婚がいた、って話な。
銀:うん。
といっても、…別に何もしてませんよ………。
碧:(べちこんと殴る)
……ええーっと、その前にあたしらの故郷がある程度古臭いってことをいっておこうか。
風習ってのがちょろちょろと残ってるんだよ。
子供は風の子とか、寝る子は育つとか、男子三日会わなざればカツモクしてみよとか
銀:碧、碧、それ違うそれ違う。
碧:まぁともかく……(スルーした)
その中のひとつが許婚ってわけだ。
決めるのにもいろいろへんな儀式があったりするんだがどーでもいいんで割愛。
よーするにうちの村には神様まつってる家系があって、娘の嫁を儀式で決める。これがいいなずけ。
銀:うわ、色々あったのに一言でまとめた。
まぁ……それで今回の儀式で選ばれたのが僕だった、とそういう話です。
碧:でもあたしらから見ても楽しそうだったけど……あれ? 解消したんだ?
銀:ええ。
碧はそういえば知らないんでしたっけ……。
碧:なんだ、てっきりこっちで恋人みっけて二股かと
銀:違いますっっ。それに、今でも彼女は大切な友人ですが、それ以上には思えません。
碧:……ほう。
そこで誤解を与える要因その1(ぴらっと写真をみせる)
銀:ちょっ!? な、なんでそんな写真をもってるんですかっ!?
碧:んー、明らかに少年少女が泉で洗いっこしてるな。…で、弁解は?
銀:滝ですよっ。そこっ! うちの村で神様としてまつられてる滝ですっ。
基本的に巫女と、家族しか立ち入られない場所でっ。彼女が自分だけ洗ってもらうのは不公平だとかで一緒に……。
碧:……ほ~~。
好きでもない女と一緒にねぇ。最低野郎。
銀:そ、そこかぁっ、自爆してた場所っ!
ち、違いますからね!? だ、大体10歳から13歳の3年間で数回くらいしか……。こっちから手をだしたりとかしてませんからねっ?
碧:今頃気づくあたりがほんと天然だよなぁ……。
慌てれば慌てるほど墓穴をほってる気がする。……ってか、あれだよな。その割に女性に免疫ないよな。
銀:……なんか原因が何かいってますよ。
免疫ないというか、見慣れてないというか
碧:……おい、墓穴堀り(オウンアンダーテイカー)。
銀:なんか変な称号がっ!?
い、今何かいいました!?
碧:いや、うん、確かにむかーっし、あたしら裸のつきあいしたな。泉であそびっこ。
銀:ええ。まぁ、何度も。特に碧と徹也は暴れてましたよね…。
碧:あれ、いいだしたのあの色ボケ外人だしな。……ともあれ、お前、あれか、基準。
銀:え、ええ……。
碧:……誤解解いておいてやる。
あくまであたしらちゃんと着てたからな? 脱いでない。盛大にシャツとかぬれた覚えはあるが。
銀:は!? え、あ、あたりまえですよ!?
なんでそんな話になるんですか!?
碧:と・い・う・か! お前、その流れだとあれだなっ!?
最終的にあたしらの体見慣れたとかぬかす気だなっ!? この女子の敵っ!
銀:わぁぁっ!?
え、だ、だって、そうでもしないと会うたびに気恥ずかしくなるじゃないですかっ。
それじゃなくても私、着せ替えとかでなんか碧たちとか女性に触れる機会多かったんですから!
碧:それはそれ、これはこれだっ。
なんだ、つまり、こうか?
「会うたびに真っ赤になるのが嫌で見慣れることにした」とっ
銀:た、ただでさえ碧たち僕のことからかうんだから、せめてからかう機会少なくしたかったんですよっ。
碧:む……むぅ……。そ、そりゃ確かにあたしらが悪かった。
でも、正直見慣れたとかいうのはやめとけ。
経験豊富っつーかあらん誤解生む。
銀:はい……次から気をつけます……。
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